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Report活動報告

横浜市会第1回定例会の報告

 横浜市会第1回定例会は最終日の24日、本会議を開き、カジノIR推進費4億円を含む1兆7,400億円の2020年度横浜市一般会計予算を可決してしまいました。カジノ誘致に反対する市民らが傍聴席から異議を唱える発言等が相次ぎ、その後も「市民の声を聞け!」などの怒号が飛び交い、本会議は約2時間半にわたって中断しました。

 我が会派の立憲・国民フォーラムはカジノIR推進費の削除を求める修正動議を提出しましたが、否決されていまいました。私ふじい芳明がその後の議案の一般会計予算に反対したのは、予算案のうち、都市整備費に計上されておりますカジノIR推進費の4億円が認められないからです。一般会計予算全体の1兆7400億円から見ればカジノIR推進費は4億円と非常に小さい0.023%比率かもしれませんが、未来を担う子供や孫達の生活に多大なる影響を及ぼす大きな意味を持つ予算です。

 一般会計予算全体の中身は、我が会派が予算要望をしてきた課題解決策が予算に計上されているものもありますが、カジノを含むIRについては到底認められるものではありません。我が立憲・国民フォーラムは会派の決定として反対を致しましたが、自民党や公明党の賛成多数により可決されてしまいました。
私の活動報告にも掲載させて頂いておりますが、昨年度の8月22日の記者会見で市長がカジノを含むIR誘致を発表した翌日には、林文子市長宛に横浜へのカジノ誘致の撤回を求める 緊急要請 を提出させて頂きました。また定例会毎に、議案関連質疑、 私ふじい芳明も行いました一般質問 、常任委員会、決算審査、予算審査と幾度と横浜市にIR誘致における問題と、IRそのものの課題について指摘し、撤回を求めて参りました。

 しかし、これまで横浜市から示されたカジノを含むIR誘致の根拠となる資料では、カジノ業者から提案されたバラ色のような数字が示されるものの、その数字の根拠を確認するも提示されている元のなるデータは、秘匿され、正確な数値なのか解明できないままです。また正確な数字を求めてきただけでなくデメリットも示すようにも求めて参りました。カジノ誘致による負の側面は未だに一切示されておりません。

そのような中で3月6日から『横浜IRの方向性(素案)』のパブリックコメントが始まりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、市内6区での説明が延期されております。市長の説明を聞いている人と都筑区のように市長からの説明を直接聞いていなく意見も言えない方が居ります。IR市民説明会が終わっていない区が存在するのに、なぜ今拙速にIR誘致へ向けて猛進するのか、市民の皆さんのご理解が頂けないと考えます。

そこで、横浜市の林市長宛に下記を提出しました。

 

-記-
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のために、林市長はIR(カジノ)市民説明会について、残り6区の開催を延期するとのコメントを発表致しました。IR(カジノ)の計画は、十分な検討がされておらず問題が多いことを認めながらも、市内18区をまわり市長自ら市民の説明をして市民の理解を得て推進していくことの方針を示したが、今年度内に全区でIR(カジノ)市民説明会を開催する目途が立たなくなりました。従って事業選定を含め、すべてのIR(カジノ)関連のスケジュールを停止することを要請致しました。

 しかし、IR市民説明会が延期になっても、その手綱を緩める様相が無く横浜市の林市長は拙速に、カジノ事業者選定のための委員会設置へ向けての予算を市会に提出をして可決されました。これは、将来に渡り長い期間横浜市政に多大なる影響を及ぼすIRについて、市民の納得が得られない状況におかれている今、立ち止まって見直しをすることを求めたものでありますが、残念ながら市民説明が無いままに、スケジュール優先で市民を置き去りなる状況が続いております。IR誘致に反対する、IRの負の側面を不安に思う市民の気持ちに、市長は寄り添い、共感できるのでしょうか。

 

 林市長もこれまで3回選挙に立候補し、当選されてきました。市長としても11年目になるなか、市民の声に向きあうことの重要性は、誰よりもよく理解されているとことと思います。その林市長が、カジノを含むIR推進の是非を選挙で明確に問わず、直後の報道等でも反対意見が多く示され、誘致方針が示された後も市民の反対意見が明確に多いという状況下で、カジノの是非を問う住民投票すら行わないという姿勢では、本気で市長が市民に向き合おうとしているのか、甚だ疑問と言わざるを得ません。

 市民も国民も6割もの方が望まないカジノIRを、横浜の顔であり、歴史でもある臨海部の山下ふ頭に整備することが、横浜市の魅力向上につながるとは思えません。
 そして何よりこの困難な時代を乗り越えていくために市政運営に欠かせないのものは、行政、政治と、市民のとの信頼関係ではないでしょうか。市長選挙でIRの是非については、『白紙』と表現することで、市民と約束することを避け、市長自ら約束した市民説明会が実施されないままにスケジュールは進行させ、住民投票すら市長の手で行わない。市民と正面から向き合おうとしない、市民の声を聞かない、共感しようとしないその姿勢で、市民の信頼は得られるのでしょうか。未来を担う子供達や孫達に信頼される歴史を築き、引き継げるのでしょうか。信頼に値しない。そう私達は言わざるを得ません。
 市長には、選挙で選ばれた政治家として、何よりも市民と、市民とともに築いていくこれからの横浜市を大切にして頂きたいです。またカジノは負けて不幸になる人がいて、人の不幸の上に成り立つビジネスモデルです。私ふじい芳明はそのようなカジノキャンブルに、横浜市の財政が頼ることになることが本当に健全な横浜のあり方ではないと考えます。 また私ふじい芳明も市民の切実な思いに立ち、横浜の厳粛な歴史を思い、横浜の栄誉ある未来を子々孫々残すために、最後の最後まで、カジノ誘致撤回に向けて、全力で邁進致します。

 

 4月からいよいよカジノの是非を決める住民投票直接請求運動が始まります。受任者集めは様々な市民団体や政党が行っております。しかし1団体や1政党だけでは、十分な受任者の確保は困難です。『住民投票』の実現という1点で様々な団体と連携して、ワンチームで一斉に署名活動をスタートしたいです。住民投票では、賛成の声も反対の声も両方反映されます。賛成と反対、いずれが過半数になるのか、市民の意思でカジノ誘致の是非を決めることは、本来会派を越えて全ての市会議員が積極的に実現すべきことだと思いますし、なにより、市長自らが市民に問いかけるべき民主主義の根幹であると、私ふじい芳明も思います。今後とも、市民の皆様のご指導をより一層賜りますよう、心よりお願い申し上げます。