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Report活動報告

市民局の決算特別委員会局別審査

市民局 決算局別  

 

Ⅰ.質疑項目

                     

1.歳入改善の新たな取組
(1)予算業務の改善
(2)市債の比率低減
(3)市民局独自の新たな取組

 

2.全庁的な展開で更なる市民協働による地域づくりの推進
(1)提案支援事業の概要
(2)推進に向けた新たな取組
(3)市民協働の全庁的な展開

 

3.情報公開と個人情報保護推進
(1)開示請求の電子申請
(2)本人確認のオンライン化
(3)尼崎市での個人情報一時所在不明の事件を受けた横浜市の対応
(4)個人情報保護への取組

 

4.スポーツの振興と推進体制
(1)スポーツ環境に関する都市ランキング
(2)スポーツを「する」環境の充実
(3)スポーツ行政を担っていることへの思い

 

5.犯罪被害者等の支援拡充
(1)幅広い広報
(2)支給基準の明確化
(3)職員のケア
(4)組織の体制強化と人材育成

 

6.LED防犯灯設置の改善
(1)設置基準の明確化
(2)個人申し込みの追加
(3)土木事務所と連携を強化

 

7.市民利用施設等感染症対策事業の改善
(1)均等配分の必要性

 

8.地域施設整備事業の拡充
(1)地区センターと地域ケアプラザを一体的に管理するメリット
(2)利用の促進に向けて広報

 

9.地域の特性やニーズに応じた個性ある区づくり推進費
(1)区長の権限強化

下記は時間の都合で全て発言出来ておりませんが、質問時に用意した原稿となりますのでご容赦願います。

 

Ⅱ.質疑内容

立憲民主党の都筑区選出のふじい芳明です。会派を代表して質問させて頂きますので宜しくお願い申し上げます。今回初めて市民局の質疑をさせて頂くことになり、決算他色々と資料や活動内容を確認させて頂きました。色々とご尽力を頂きありがとうございます。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴いお困りの方が多い中で、市民サービスの充実を行い、市民の声を市政に反映できるようにし、安心して暮らせる社会のその実現が出来るように、市民局の皆様と一緒に取り組んで行きたいと考えておりますので、引き続き宜しくお願い致します。
委員長スライドの許可をお願い致します。

 

1.歳入改善の新たな取組

はじめに、市民局の「歳入改善の新たな取組」について伺います。
最初にスライドをご覧ください。

      

 

市民局決算資料の歳入のところに記載があったものです。一般寄付金のうち、横浜マラソン開催支援寄付金、トライアスロン横浜大会開催支援寄付金、スポーツ振興事業寄付金については当初予算が計上されていませんでしたが、決算では300万円以上の収入を得ることができています。市民局でも実行したいが予算の都合でなかなか出来な事業もあったと思います。当初予算額が「ゼロ円」では、事業の執行計画に大きな影響があったと私自身は考えております。

 

そこで、
①当初の予算で予算額が0で実際に入ってきたものがありますが、事業計画にも影響があるのでしっかり歳入の予算業務を行うべき、と考えますが、市民局長にお伺いします。

 

《市民局長答弁①》ふじい先生のご指摘のとおり、歳入予算の計上額につきましては、歳出予算の事業費に影響を与えると思っております。スライドにございます、横浜マラソンやトライアスロンの事業執行にあたりましては、令和2年度から、ふるさと納税制度を導入しておりまして、3年度の当初予算編成時点では実績が見込めないことから、3年度予算では、寄付金を歳入予算には計上いたしませんでした。今後は、ご指摘も踏まえまして、可能な範囲で、当初予算において歳入予算を計上してまいります。

 

次のスライドをご覧ください。

 

地方債である市債が約24パーセントの約28億円計上されており、事業を行う上で市債が多く使われています。

 

そこで、市民局は歳入の財源として、
②市債に頼っており改めるべきと考えますが、市民局長の見解を伺います。

 

《市民局長答弁②》スライドでお示しいただいた、市民局が活用している市債につきましては、区庁舎、市民利用施設を整備する際に発行する建設地方債でございます。将来にわたって長期間使われる公共施設を整備する際は、市債を発行することで、現在の市民と、将来の市民が費用負担を分け合って、世代間の負担を公平にすることができると考えております。また、全庁的な市債活用と借入金残高の管理は財政ビジョンや、現在策定中の中期計画におきまして適切に管理されており、市民局事業の施設整備費の財源として活用する市債につきましても同様であると認識しています。

 

本年6月に公表された財政ビジョンでは、今後の市税収入は減少する見込みとなっています。そのため、一般財源以外の財源確保に取り組むことは重要であると思います。

 

そこで、
③ 歳入を増やす市民局独自の新たな取組をすべきと考えますが、市民局長の見解を伺います。

 

《市民局長答弁③》本市の厳しい財政状況を踏まえますと、歳入と歳出の見直しに、これまで以上に取り組む必要があると認識しております。「令和5年度予算編成における歳出改革基本方針」では、先生のご指摘がありましたように、徹底的な事務事業の見直しによる歳出改革に取り組むことと併せて、積極的な歳入確保策の実施と、受益者負担の更なる適正化に向けた検討が示されております。市民局もこの方針を踏まえまして、新たな財源確保策を検討してまいります。

 

事業の推進のためには財源は非常に重要です。
(1) しっかり歳入の予算業務を行って頂くこと。
(2) 歳入を増やすために市民局独自で新たな取り組みを行うこと。
この2点を強く要望させて頂きます。

 

 

2.全庁的な展開で更なる市民協働による地域づくりの推進
続きまして、「全庁的な展開で更なる市民協働による地域づくりの推進」について伺います。
コロナ渦の影響もあると思いますが、支え合うこと励まし合うことが社会全体から薄れているように感じております。
私が幼い時は、支え合うことと励まし合うということが当たり前のように社会から感じとり、そして学び過ごして参りました。しかしながら最近はどうでしょうか。学校での陰険ないじめからの自殺、幼児虐待事件他想像を超える悲しい事件が多く発生しております。社会のみんなが、支え合い、励まし合って、みんな家族のようになれば、世の中は変えられると思って活動をしております。そのような中で地域の方から「ちょこっと子育てレスキュー隊」の話を伺いました。スライドをご覧ください。

 

この活動は、横浜市北部地域療育センターを利用する間、保護者の方がそのきょうだい児の預け先に苦労しているという話を聞き、「ちょこっと子育てレスキュー隊」の皆様が同施設内での一時預かり保育を始めたというものです。この度、この活動が「市民協働の提案支援事業」に採択されたと聞いています。次のスライドをご覧頂きたいと思います。もう少し事業内容を説明させて下さい。

 

 

 

 

 

 

このような事業ですが、
④ 市民協働の提案支援事業の概要について、地域支援部長に伺います。

 

《地域支援部長答弁④》市民協働の提案支援事業は、地域課題や社会課題の解決を図ることを目的に市に対して提案された協働事業について審査を行い、採択された事業に対して、経費の助成や提案事業の実現に向けた伴走支援を行うものです。市民協働条例に基づく事業で、提案事業の審査は附属機関である市民協働推進委員会にて行われます。令和3年度は「ちょこっと子育てレスキュー隊」の御提案含め、3件が採択されました。

 

昨今、地域課題は複雑化しています。その解決には「ちょこっと子育てレスキュー隊」の活動のように、市民の皆様が把握した地域のニーズを、活動に結び付け、行政に働きかけながら協働で取り組むことが、今後、益々求められていくと考えており、横浜市の市民協働への支援が重要になると考えます。

 

そこで、
⑤ 市民協働の推進に向けた新たな取組が必要と考えますが、市民局長の見解を伺います。

 

《市民局長答弁⑤》新たな地域ニーズへの対応や新たな活動の創出には、これまで以上に多様な主体間の連携・協働が必要であるというふうに考えており、様々な主体同士のつながりを生み出す環境づくりの強化に取り組んでまいります。具体的には、市にあります市民協働推進センターと、18区にあります市民活動支援センターとの情報共有の促進、中間支援組織間のネットワークの強化を通じて、コーディネート力の向上を目指してまいります。さらに、市民協働推進センターとともに、公民連携の相談・提案の窓口である「共創フロント」、SDGsの達成に向け多様な主体をつないでいる「SDGsデザインセンター」、これらとの連携を深めて、中間支援組織に対する支援の幅をいっそう広げてまいりたいというふうに考えております。

 

地域課題が複雑化している中では、市民のニーズに基づいた地域活動は多様な分野にわたります。課題解決に向けた市民協働に取り組んでいくためには、市民局だけでなく、全庁的に取り組むことが必要だと考えます。

 

そこで、
⑥ 市民協働の全庁的な展開を図るべきと考えますが、副市長の見解を伺います。

 

《大久保副市長答弁⑥》市民協働事業を担当する職員ばかりではなく、全区局の職員一人ひとりが、市民の皆様をはじめ多様な主体との協働・共創に取り組む意識を持っていく、そして地域や社会の課題の解決に向けて具体的な行動を起こしていく、こうしたことが重要であると考えております。そのため、市職員を対象といたしまして、市民協働推進センターが講座を開いております。その中で各区局が実施している協働事例を共有する、また協働に関する理解を深めまして伴走支援をしていく、スキルアップを高めていく、こうした内容の研修を行っております。また、市民協働推進センターでは、民間企業、あるいはNPO、あるいはその他の多様な主体が、協働を希望する団体、そうした団体が区局に紹介してもらいまして、その紹介と共にサポートをしていく、こうした取組を進めております。このようなことを通じまして、全庁的な展開を図っていく土壌にしっかりと繋げていきたいと思っております。

 

⑦ 予算的なことも全庁で展開を図るべき

 

《大久保副市長答弁⑦》あくまでも市民協働推進センターの取組ということでございまして、団体への金銭的な支援は含まれておりません。

市民、企業、行政、学校等の様々な主体が支え合い、安心して暮らせる社会を共に作り上げていくためには、協働に取り組む風土が非常に重要です。
(1) 市民協働の推進に向けた新たな取組を行って頂くこと
(2)市民協働の全庁的な展開を図って頂くこと
この2点を強く要望させて頂きます。

 

3.情報公開と個人情報保護推進
続きまして、「情報公開推進」について伺います。
横浜市では、開示請求の手段として、「窓口」、「郵送」、「電子」と、3つの申請方法があります。
このうち、電子申請が占める割合は、令和3年度で約28%と聞いていますが、「低いかな」というのが率直な感想です。

 

そこで、
⑧ デジタル社会の早期実現に向けて、開示請求においても電子申請を活用すべきと考えますが、市民局長の見解を伺います。

 

《市民局長答弁⑧》個人情報の本人開示請求におきましては、本人であることの確認ということが課題となっておりまして、電子申請での取扱いはしておりませんけれども、行政文書の開示請求においては、簡易に行える電子申請を24時間受け付けるような活用も進めております。窓口での申請には、職員と相談しつつ対象文書を探すことができるといった利点もあろうかと存じます。引き続き電子申請も併用する中で、幅広く対応してまいります。

 

電子申請が増えれば、市民の利便性向上だけでなく、受付をする職員の皆さんの負担軽減にも役に立つのではないかと思いますので、PR等に取り組んでいただけますよう、お願いいたします。さて、今の局長からの話によると、本人情報の開示請求については、電子申請の対象としていないとのことでした。本人開示請求の電子化ができないと、なかなか進まないように思います。

 

そこで、
⑨ 個人情報本人開示請求について、本人確認をオンラインでできるようにすべきと考えますが、局長の見解を伺います。

 

《市民局長答弁⑨》今、市民局で行っております郵送申請につきましては、請求者の住所等の本人確認情報をマイナンバーカード等で確認ができます。ただ、電子申請では「利用者IDとなる電子メールアドレスが本人のものであるということ」をオンラインで確認する手法が現在のところございません。そのため悪意のある「別人によるなりすまし申請」での「機微にわたる個人情報の漏えいリスク」を否定できないということがございまして、このような技術的課題がある中で、デジタル社会の実現による利便性等の向上も必要なことと認識しておりますので、今後、委員のご指摘は研究していきたいと存じております。

 

本人開示請求の場合、開示されるのが個人情報ですから、一般の開示に比べ、慎重に取り扱う必要があるのも分かります。今後関係条例の改正も予定されているとのことですので、市民の皆様の利便性を考え、電子申請の活用拡大に取り組んでいただくことをお願いします。

 

続きまして、「個人情報保護推進」について伺います。
今年6月、尼崎市では、全住民の個人情報が一時所在不明になるという、衝撃的な事件が起こりました。結果的にUSBメモリは発見されたとのことですが、不安に思う市民の方は多い思いまし、また、あってはならない事態だと感じます。

 

そこで、
⑩ 尼崎市の事件を受け、横浜市ではどのような対応をとったのか、市民情報室長に伺います。

 

《市民情報室長答弁⑩》尼崎市の事件は、市の許可を得ずに受託業者が再々委託を行い、その再々委託先において個人情報を保存したUSBメモリが一時所在不明となったというものです。横浜市では、再々委託は禁止しておりまして、再委託の際も市の承諾を得るべきことを契約で義務付けております。この事件を受けまして、6月30日付でデジタル統括本部と連名で、契約条件が適切に履行されているかを確認するよう、庁内に注意喚起を行いました。

 

ルールというのは、作っただけでは意味がありません。きちんと守られてこそ意味があることですので、各職場や委託先の皆さんがルールを守るよう、適切な取組をお願いいたします。さて、横浜市では、尼崎市ほど大規模な漏えい事件が起きていないのは幸いですが、いつ発生しないとも限りません。昨年度の個人情報漏えい件数は429件と、過去最悪だったと聞いております。これでは、市民の皆様の信頼を得るのは難しいのではないでしょうか。

 

そこで、
⑪ 今後、個人情報保護条例の全部改正を予定されておりますが、個人情報保護についてどのように取り組んでいくのか、市民局長に伺います。

 

《市民局長答弁⑪》現在、横浜市の個人情報保護条例で定められていることの多くが、新たに個人情報保護法に定められることになりますので、この条例を全部改正する必要が生じております。新しい個人情報保護法については、既に国からガイドラインなども発出されておりますので、庁内に周知を図りまして、適切に運用してまいりたいと考えております。また、発生している漏えい事故の原因分析を行いますと、誤交付や誤送付なども多く、ダブルチェック等の確認を丁寧に行っていれば防げたのではないかという事案もございます。漏えい事故が多発するようでは、市民の皆様からの信頼も得られませんので、研修等あらゆる機会を捉えて、注意喚起をしてまいりたいと考えております。

 

個人情報の取扱いが、いい加減な業者さんがあれば、取引をやめることもできますが、市民の皆様は、横浜市の取扱いが雑だからといって、市との関係を断つことはできません。引き続き個人情報保護に取り組んでいただくことをお願いしたいでしすし、また
(1)開示請求においても電子申請を活用すること。
(2) 個人情報本人開示請求について、本人確認をオンライン出来るようにすること。
を要望させて頂きます。

 

4.スポーツの振興と推進体制
続きまして、「スポーツの振興(しんこう)と推進体制」について伺います。
本年4月に野村総合研究所が、「スポーツ環境」に関する都市ランキングを公表しました。これは、人口規模等を考慮して選定した国内106都市を対象に、誰もがスポーツに親しみ、アクティブかつ健康的な生活を営む都市の環境について、スポーツを「する」「みる」「ささえる」の3つの視点から分析を行い、ランキング化したものです。この都市ランキングで横浜市が総合で第1位となりました。

 

そこで、
⑫ スポーツ環境に関する都市ランキングにおいて、本市が総合1位だったことについてどのような理由だと考えておられるのか、市民局長に伺います。

 

《市民局長答弁⑫》スポーツ振興に関しましては、横浜市では「する」「みる」「ささえる」ということで取り組んでおります。今回のランキングにつきましては、その中の特に「みる」というところで突出してよい評価をいただいた結果ということになっております。横浜には横浜スタジアムや日産スタジアムなど日本を代表する施設を有するとともに、トップスポーツチーム、13チームと連携してスポーツへの関心を高める取組を進めてまいりました。また、世界三大スポーツ大会などの大規模スポーツイベントを開催したことなど、長年の取組の成果の現れだとも考えます。今後も、スポーツによるまちづくりを通じて、地域の活性化及び市民の健康増進につなげてまいる所存でございます。

 

この都市ランキングでは、横浜市は「みる」環境が充実している一方で、「する」環境が平均よりも低いとされています。人生100年時代の基盤は一人ひとりの心身の健康です。スポーツを「する」ことは、体力の向上や身体的な健康だけではなく、心の健全育成や精神的な充足感の獲得につながります。また、ともにスポーツを楽しむことで希薄化した地域コミュニティの活性化にもつながります。

 

そこで
⑬ スポーツを「する」環境の充実に向けた取組について、スポーツ統括室長に伺います。

 

《スポーツ統括室長答弁⑬》スポーツを「する」ということは、委員のご指摘にもございましたが、健康の維持・増進だけではなく仲間づくりや地域コミュニティの活性化など、市民の皆様の心豊かな生活に繋がると考えています。今後も、誰もが気軽にスポーツを楽しめるよう、地域の皆様をはじめスポーツ関係団体や民間企業等と連携して、スポーツの場、または機会づくりなど「スポーツ環境の充実」に取り組んでまいります。

 

スポーツ振興は横浜が選ばれる都市となるためにも大変重要な政策です。 私は一昨年、健康づくり・スポーツ推進特別委員会の一員として、健康やスポーツについて議論を重ねてきました。今回改めて決算に目をとおす中で、市民局所管の外郭団体である横浜市スポーツ協会が、本当に多くのスポーツ事業に取り組んでいることにとても驚きました。 このスポーツ協会が受託している指定管理施設には、市民局だけでなく環境創造局、健康福祉局、こども青少年局など、様々な局が所管している施設が含まれています。言い換えれば、様々な局の事業にスポーツ協会が専門的に取り組んでいることになります。行政としても、スポーツ協会同様、一つの局で専門的にスポーツに取り組んでいくべきと考えますが、現状は市民局の中にスポーツ統括室を置いて取り組まれています。

 

そこで
⑭ 市民局がスポーツ行政を担っていることへの思いについて、市民局長に伺います。

《市民局長答弁⑭》今年6月に策定しました「横浜市スポーツ推進計画」では、市民の誰もがスポーツを通じてウェルビーイングを実現できることを目指しています。また、地域スポーツの振興に関しましては、各自治会町内会から選出されたスポーツ推進委員の皆様の活動に支えられております。こうしたことから、地域活動や人権など、市民生活に深く関わる事業を所管する市民局がスポーツ行政も現在担っております。「すべては市民の元気のためにつなぐ・つくる・まもる」に基づき、スポーツで、人と人をつなぎ、地域コミュニティをつくり、市民の皆様の健康をまもる、という思いをもって、これからも市民生活をしっかりと支えてまいります。

 

ぜひ課を超えて横断的に取り組んでいただき、より一層スポーツ振興が推進されることを期待しております。

 

5.犯罪被害者等の支援拡充
 続きまして、「犯罪被害者等の支援拡充」について伺います。
 横浜市はこのような対応をされております。

 

犯罪被害者等支援事業は、非常に意義のあるものだと考えていますが、知らない方もいらっしゃるのが実情です。

 

そこで、
⑮ 市民の方に幅広く広報をすべきと思いますが、人権担当理事の見解を伺います。

 

《人権担当理事答弁⑮》これまでも、市民の皆様が訪れる機会の多い市民利用施設等でのちらし等の配架、また、広報よこはまでの広報、市営地下鉄車内への広告掲出など、様々な場を活用して積極的な情報発信に努めています。また、令和3年度からの新たな取組として、市民向け講演会を、オンライン配信を併用して開催したほか、さきほどのスライドにもございました、やさしい日本語版のちらしも作成しました。なお、犯罪被害に遭われた方は、まずは警察に相談されるケースが多いことから、警察担当者の理解も非常に重要になります。そこで、令和3年度は、市内すべての警察署を訪問しまして、事業説明会も開催しました。今後も、支援を必要とする方が確実に相談室につながることができるよう、幅広く広報に取り組んでまいります。

 

 是非、しっかり幅広く広報に取り組んでいただきたいと思います。その際は、SNSの活用も視野に入れて頂きたいと思います。スライドをご覧頂きたいと思います。この制度は非常に助けになりますが、リーフレットやちらし、ホームページを拝見する限りでは、支援金の支給基準や要件についての具体的な記載が見当たらないように思います。

 

⑯ 経済的負担軽減の支給基準がわかりにくいと思います。支給基準を明確にすべきと思いますが、人権担当理事の見解を伺います。

 

《人権担当理事答弁⑯》経済的負担軽減の支給基準についてですが、先ほどのちらしはA4ですけれども、この他、リーフレットはA4判3つ折りのものがございます。これもスペースに限りがありまして、見舞金の支給制度のポイントを絞ってお伝えしているため、内容は非常にシンプルにしております。ご指摘のように、分かりにくい面もございますので、今後、ホームページに、より明確な支給基準を掲載するとともに、ちらし等にホームページアドレスの二次元バーコード、これを印刷するなどの見直しを行って、より分かりやすくしてまいりたいと思っております。

 

多くの方に支援が届くよう、検討をお願いします。

さて、令和3年度の相談・支援実績は、延べで871件だったとお聞きしています。また、相談内容については、ここのところ性犯罪が最も多く、令和3年度は延べ376件、また、殺人は91件だったとお聞きしています。相談内容を察するに、相談対応をする職員さんにも相当の負荷がかかると思われ、

 

⑰ 職員さんのケアどのようにされているのか、人権担当理事に伺います。

 

《人権担当理事答弁⑰》現在、相談室には、社会福祉職として採用され、相談業務の経験がある正規職員2名が配置されております。資格を持ち、経験も豊富な専門職でございますけれども、相談業務に関するセルフケアに加え、相談員が相互にアドバイスを行っております。また、上司である係長・課長も積極的にコミュニケーションをとり、相談員が孤立したりすることがないよう、留意しております。

 

 職員さんは、犯罪の内容により、相談者により適切に寄り添うため、男性1人、女性1人の2人体制だと聞いています。これだけの件数を、職員さん2人で対応されているわけですので、さぞ大変だろうと思います。想像ですが、女性相談員が支援のため外出している際に、女性相談員を希望される方から相談が入った場合、専門職ではない、職場に残っている女性職員が代わりに対応する、ということは、対人支援の高度なスキルを求められる職務の内容上、難しいのではないでしょうか。相談員は、休暇などが適切に取得できているのでしょうか。

 

そこで
⑱ 組織の体制強化と人材育成はどのようにされているのか、市民局長に伺います。

 

《市民局長答弁⑱》組織体制につきましては、相談員が相談業務に集中できるように、また、円滑に事務手続きを進めるために、補助要員として会計年度任用職員を1名配置しています。相談員の人材育成につきましては、職場でのOJTを基本としながら、外部の専門機関が開催する、PTSD(心的外傷後ストレス障害)などに関する研修にも積極的に参加し、スキルアップに努めております。なお、人権課では、全ての市職員が自分ごととして犯罪被害者等支援に取り組むことができるように、一般職員向けの研修を毎年実施するとともに、社会福祉職向けの研修も実施し、人材育成に努めております。

 

私も「自分や家族が犯罪被害に遭ったら」と想像してみると、犯罪被害者相談室の存在は、大変心強く感じられます。今後も、支援が途切れることがないよう、警察等の関係機関とも連携しつつ、犯罪被害に遭われた方により一層寄り添えるような支援内容・体制づくりをお願いします。

 

6.LED防犯灯設置の改善
続きまして、「LED防犯灯設置の改善」について伺います。
これまで本市においては、自治会町内会からの申請等に基づき、LED防犯灯の整備を進めてきました。
毎年多くの申請があると聞いていますが、厳しい財政状況を踏まえると、全ての要望に対応することは難しいのが実情だと思います。

 

都筑区の方から相談を受けて防犯灯を設置

しかし、私の地元では、周辺状況から明かりが必要と思われる場所であっても、一方の自治会では新設が認められ、他方では認めらなかった事例があり、どのような基準で設置の可否が判断されているのか不明確であるとの声が上がっています。

そこで、

⑲ 設置基準を明確にすべきと思いますが、市民局長に見解を伺います。

 

《市民局長答弁⑲》防犯灯設置する際の設置基準につきましては、自治会町内会からのご要望を含めまして、多くの地域住民の方が通行する場所であること、これを基本として区役所等と優先順位を含め調整しております。先生ご指摘のように厳しい予算状況の中ですので、設置できる灯数に限りがあるため、設置基準に合致する申請であってもお応えできないケースもございます。現在の本市の防犯灯新設は、制度上、地域の代表者である自治会町内会が、地域の要望を反映して申請することとされています。

しかし、空き巣や窃盗などの犯罪が発生した場合、住民が速やかに防犯灯の新設を求めるケースもあると思います。自治会町内会に属していない、自治会町内会へ設置の相談をするのは時間がかかる、などの理由により、市に直接、新設を求めたいと考える住民もいるでしょう。

そこで、

⑳ 個人でも申し込めるように改善し新たな取組も進めるべきと考えますが、市民局長の見解を伺います。

 

《市民局長答弁㉒》本市の防犯灯は自治会町内会の代表者の方から申請をいただいて設置しております。自治会町内会の皆様には、申請にあたりまして、地域の住民の方々のご意見のとりまとめ、あるいは要望ごとの優先順位づけを担っていただいておりますので、個人個人の方から個別での申請受付というところまで、現時点では申し訳ございませんが考えておりません。防犯灯は、もとは自治会町内会の資産として、地域が主体となって、設置や維持管理に取り組んでいました。現在は、市に移管され市民局が管理していますが、不点灯などの不具合の通報は、地域の皆様に頼っているところが大きいと聞いています。

市の組織として各区に土木事務所があり、幹線道路等の照明などの防犯灯より大型照明の維持管理をしているわけですが、区内全域で道路等のパトロールを行っているなど、機動力もあり、防犯灯も土木事務所と連携して保守管理をしていくべきと考えます。これにより地域の負担も軽減するのではと思います。

そこで、

㉑土木事務所と連携を強化して新たな保守管理をすべきと考えますが、市民局長の見解を伺います。

 

《市民局長答弁㉑》地域に設置されております照明灯は、例えば道路照明灯や公園灯は、先生ご指摘の土木事務所の所管になります。それから、各商店街灯は各商店街、マンション灯は各マンションの管理組合ということで、それぞれの施設管理者がそれぞれの照明の維持管理をしております。一方で、防犯灯につきましては、自治会町内会が所有していた、維持管理していた蛍光灯の防犯灯を市へ移管したもので、これを市民局がLED化をして、維持管理をして、土木事務所が無償で道路占用許可をすることで、地域の皆様の負担軽減にもつなげています。もちろん緊急時、例えば大雨とか台風等で防犯灯が倒れちゃった、で道路の通行の妨げになったような場合には、土木事務所が緊急対応を行っておりますので、今後とも防犯灯の維持管理につきましては、平常時・緊急時含めまして関係機関と連携して対応に当たってまいりたいと考えております。

 

1. 設置基準を明確にすること
2. 個人でも申し込みを行えるようにすること
2点を強く要望させて頂きます。
また地域の負担の軽減、速やかな修繕対応が実現する防犯灯の保守管理方法を検討していただくことを要望致します。

 

7.市民利用施設等感染症対策事業の改善

続きまして、「市民利用施設等感染症対策事業の改善」について伺います。最初にスライドをご覧頂きたいと思います。
新型コロナ感染症拡大防止対策については、各局で様々な対策を行っているところであり、市民局では、令和3年度に、緊急雇用創出事業の経費を活用して、市民の皆様にとって身近な市民利用施設等の感染症対策事業を実施したと聞いています。
しかし、その決算状況を見ると、実施している区とそうでない区があり、事業費に差があります。
緊急雇用対策事業は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で経済状況が悪化し、解雇などにより、市内在住者で職を失った方などの生活の安定を図ることを目的に、感染拡大防止や市民生活支援のための新たな業務を市内中小企業等への委託や本市が直接雇用することで、次の雇用への一時的なつなぎの雇用機会創出を行うものです。
その事業の趣旨を考えれば、雇用機会の均等ということからも、すべての区で実施すべきだったと考えます。
そこで、

㉒補助目的からすると区により差が出ているが均等に配分できるように調整すべきだったと考えますが、市民局長に見解を伺います。

 

《市民局長答弁㉒》ご指摘頂きました市民利用施設等感染症対策事業は、区庁舎あるいは市民利用施設を安全にご利用いただくために、国の臨時交付金を活用して、区役所や地区センターなどの消毒業務等を実施したものでございます。当然事業の前にはそれぞれの施設では、新型コロナウイルス感染症の対策を講じておりましたけれども、日頃から感染症対策を実施している中で、予算が足りない部分ですとか、あるいはプラスアルファで予算が必要な部分が生じた施設において、より一層の感染症対策を必要とした区がこの交付金を活用したため、各区において差が生じている状況でございます。

感染拡大防止や市民生活支援のための新たな業務を、市内中小企業等への委託や本市が直接雇用することで、次の雇用への一時的なつなぎの雇用機会創出していくことは、横浜の経済にとっても大変重要なことだと考えます。

市内均等に雇用機会が創出されるよう、市民局として制度の趣旨の理解を深めていただき、事業を活用していただくことに期待しています。

 

8.地域施設整備事業の拡充

続きまして、「地域施設整備事業の拡充」について伺います。
私の選出区である都筑区において、都田地区センターが地域ケアプラザと合築で整備され、今年6月に開所しました。都田地区センターは区内で5館目、都田地域ケアプラザは区内で6館目となり、また、地区センターにおいては、市内で81館を整備する計画の中で最後の81館目の地区センターとなります。
都田地区センターは地域ケアプラザとの合築(がっちく)ということもあり、管理運営は一つの指定管理者が行っていますが、一つの指定管理者が一体的に管理することで、別々の指定管理者が管理するよりもメリットがあると思いますが、

そこで

㉓地区センターと地域ケアプラザを一つの指定管理者が一体的に管理するメリットは何か、市民局長に伺います。

《市民局長答弁㉓》ご指摘の都田地区センターと都田地域ケアプラザは、地区センターと地域ケアプラザの複合という意味では市内で2例目になります。このような複合化した施設を、一つの指定管理者が一体的に管理することで、管理費ですとか人件費等について効率的な運営が期待できると考えております。また、指定管理者が行います自主企画事業を通じて、それぞれの利用者による交流が広がるとともに、例えば地区センターを利用している若い世代などが、日頃、利用機会の少ない地域ケアプラザを通じて、高齢者や福祉への理解を深める機会につながる ということも期待できると考えております。

 

ぜひ、利用者にとっても利用しやすい施設の運営管理をお願いします。
都田地区センターの利用人数は、団体、個人を合わせて、開所した6月は約930人、7月は約1,130人、8月は約940人となっています。開所して3か月が経ちましたが、区内の他の地区センターと比べると決して多いとは言えず、今後はさらに利用者を増やしていくことが必要と考えています。
そこで、

㉔同一法人のメリットを活かして、利用の促進に向けて広報をすすめるべきと考えますが、市民局長の見解を伺います。

 

《市民局長答弁㉔》ご指摘のように同一法人が運営することによって、それぞれ施設の情報を一体的に発信する、広報することが可能となります。そのようなメリットを踏まえまして、ホームページでの施設や事業等の紹介だけでなく、広報よこはまや施設の広報紙における講座あるいはイベントの掲載等について、利用者目線で分かりやすく発信するなど、今後も区と連携しながら、効果的な広報活動に取り組んでまいります。都田地区センターは地域の皆様にとっても長年待ち望んでいた施設でもあり、多くの方に利用していただける施設となるように、指定管理者や区と連携を図りながら取り組んでいってほしいことを要望して最後の質問に移ります。

 

9.地域の特性やニーズに応じた個性ある区づくり推進費

 

最後に「地域の特性やニーズに応じた個性ある区づくり推進費」について伺います。
個性ある区づくり推進費は、地域に最も近い区役所が、地域の課題やニーズに迅速かつきめ細かく対応するため、区自らの裁量、創意工夫に基づき様々な事業を実施している予算です。
地域のニーズといえば、例えば私の地元の都筑区は、18区の中でも特に未就学児童の占める割合が高く、子育て世帯が多いのが特徴であり、子ども・子育て世帯への支援が求められています。
また、コロナ禍での子育てが長く続いており、今までとは違ったニーズも生まれていると思います。
このような状況だからこそ、個性ある区づくり推進費を活用して、子ども・子育て世帯の声を聞いてほしいと、先日開かれた区づくり推進横浜市会議員会議で要望しましたが、現在の区長の権限でできる範囲が限られており、なかなか対応が難しいようです。

 

そこで、
㉕区長の権限をさらに強化し、地域の特性やニーズに応じて個性ある区づくり推進費をより一層活用すべきと考えますが、副市長の見解を伺います。

 

《大久保副市長答弁㉕》区が執行する予算は、先生もご承知のとおり、区の裁量によって、また地域特性に応じた事業が展開できるようにするための予算、自主企画事業費といったものと、18区一律のサービス水準で局が編成をして区に配付をする、いわゆる区配予算というものがございます。区役所は市民に最も身近な行政機関でございますので、まずは市民の皆様の声を丁寧に伺い、そして地域の課題やニーズを把握することが必要でございます。その上で、区の裁量で対応出来るものについては自主企画事業費で、また、国の制度に関する課題や、あるいは18区に共通する課題など、1つの区の問題ではないものについては関係局に提案をする、区長から市長に対して予算要望するといいますか、区から提案するこうした制度もございますので、こうした役割分担をしながら課題解決にしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。

 

 日ごろの活動の中で区民の皆さまから様々な声を聴き、機会を捉えて区に伝えていますが、個性ある区づくり推進費がその声に十分応えられていないと感じています。
 せっかく区が裁量を持って事業を実施するための予算があるのに、区長の権限によって制限され、本来の趣旨が十分に発揮されないことは、とても残念です。区長の権限を強化し、個性ある区づくり推進費を、地域の課題やニーズに十分応えられる予算とすることを強く要望して、私の質問を終わります。